他人の不幸を待ちきれない時代がやってきた 「他人の不幸を願う人」
お疲れ様です
やる気にならない原因は楽しみだったアニメの放送終了 河童の太郎ですm(__)m
今回紹介するのはこちら
目次
1、他人の不幸を待ちきれない時代がやってきた
2、「羨望」と「嫉妬」は同じもの?違うもの?
3、なぜ私たちは人の不幸を望んでしまうのか
4、本書を通しての感想
<本書の内容>
1、他人の不幸を待ちきれない時代がやってきた
有名人の炎上事件と言えば、
タレントのベッキーとゲスの極みの川谷の不倫騒動が記憶に新しい。
彼らはメディアでこれでもかというぐらいたたかれた。
勿論、不倫行為は許せないという理由で非難した人も多いが、
この尋常ではない非難の裏には「羨望」というネガティブな感情があった。
政治家・有名人・高学歴エリートといった、自分が欲しくてたまらないものを
持ってる人間がトラブルを起こすのを今か今かと待ちかまえてしまう。
SNSで人との距離が身近になった今、そんな時代になりつつあるかもしれない・・
なぜ私たちは他人の不幸を求めるのか。
その理由を分析しながら、他人に抱くネガティブな感情との上手い付き合い方を
考えていく一冊である。
2、「羨望」と「嫉妬」は同じもの?違うもの?
本書の2章で「羨望」について
自分が持ちたいと願いながらもどうしても手に入れられないでいるものを、他の誰かが手にしているのを見て抱くネガティブな感情、それが羨望だ。 p52
と説明されているが、なんか似たような説明を聞いたことがある~。
他人に抱くネガティブな感情・・・・これって「嫉妬」ちゃう?
「羨望」と「嫉妬」って意味は異なりそうだけど、似たようなもんだよな・・・
この二つの感情の説明に自信がなくなってきたので、ここでまとめたいと思う(笑)
本書によると、二つの感情は以下の通り
●羨望・・・他人の幸福が我慢できない怒り。
●嫉妬・・・自分が所有している・所有してると思い込んでいるものを失う恐れ。
例を挙げると、会社のイケメンの同僚が自分の彼女にちょっかいをかけてるのを見た時、発生する感情を「嫉妬」。同僚の彼女がメディアで有名なモデルさんと知った時に、発生する感情を「羨望」。
「嫉妬」と「羨望」は似たようなものに見えるが、実際は全く違うのだ。
あなたが日頃、他人に抱くネガティブな感情はどちらの感情でしょうか?
3、なぜ私たちは人の不幸を望んでしまうのか
「人の不幸は密の味」という言葉通り、私たちが人間である以上
人と接している限り、他人の不幸を無意識に望んでしまうのではないかと思う。
どうして私たちは人の不幸を無意識に願ってしまうのか?
最大の要因は、「羨望」である。
「羨望」が強いからこそ、自分が自分が欲しくてたまらないものを持っている人を
攻撃せずにはいられない。
本書によると、羨望の中でも「敵意のこもった羨望」が強くなっているようだ。
(自分より昇進した同僚の悪口を言ったり、足を引っ張るなど。)
この羨望をより強くしている原因としては
日本社会における<不公平感>が一つの原因であるようだ。
例えば、子供の教育事情に関して
経済的に裕福な家庭では、子供を塾に通わせたり、私立の進学校に通わせたりなど、
教育にお金をかけることが可能だが、貧困家庭ではそれは難しい。
そのため、所得格差が学力格差にもつながるともいわれる。
他にも数多くの不公平が存在する。
いくら社会は公平じゃないとわかっていても、いざ直面するとやりきれない
気持ちになる。
SNSの普及で人との関係がさらに密接になった今、他人との比較は不可避。
そのため、人との比較で「羨望」は常につきまとうことになるだろう。
羨望と上手く付き合うためにも、常に自分の心に余裕をもてるよう心がける
ことが大切かもしれない。
4、本書を通しての感想
昔、一時的に「ロボット」になりたいと思ったことがある。
ロボットになれば、怒りや悲しみ、そして羨望・嫉妬といった感情をなくせるから。
優しさや感動といった、暖かい感情も忘れるのは残念だが・・・
でもそれぐらい、羨望や嫉妬といった他人に抱くネガティブな感情って
本当に必要なのか、と思ったりもする。
本書を読んで一層その気持ちが強くなる。
今仲の良い友人関係も、相手が自分より昇進したり、結婚したりなど
少しでも自分より幸福な状態にあると、「羨望」が無条件で発生し
口では「おめでとう」といいながらも、内心は複雑な気持ちであり
無意識に他人の不幸を願ってしまう。
「羨望」というネガティブな感情のせいで、今までの人間関係が簡単に壊れるなら
一刻もはやく、自分の体から「羨望」を切り捨てたいものだ。
ただ、嫉妬の話と被るが、自分が今まで苦難を乗り越えられたのは
嫉妬・羨望といった他人に抱くネガティブな感情のおかげであるのも間違いない。
浪人時代、毎日毎日机に向かい勉強漬けの日々を支えてくれたのは
「自分がこうなりたい」という強い羨望であったと思う。
もし羨望がなければ、他人に変にモヤモヤすることはなく、ストレスも感じることが
少なくなり、快適な人生を送れたかもしれない。でもその人生は、きっと心のどこかで
満たされない空虚な人生を歩むことになるのではないか。
この本を通して、羨望の仕組み、羨望の表れ方の段階、他人の不幸を知る人の
特徴などを、実体験と照らし合わせながら理解することができた。
(個人的に、終わりの方の羨望との付き合い方には疑問がのこりましたが・・・)
今あまり気持ちに余裕がなく、他人と無意識に比較しすぎてしまう人は
自分が他人に抱くネガティブな感情に気づくだけでも、少しは気が楽になるかと。
「 自分は人が大好き!!」という方は、あまり読むことを薦めません。
おそらく人間不信になるので(笑)
<お薦めの人>
・他人と比較しすぎてしまう人
・他人に対するモヤモヤが強い人
・最近、自分の心に余裕が持てない人
<本書に興味のある人>
今回はここまで('ω')ノ