「真実はいつも僕の手の届かない場所にある」 孤島×密室×首なし死体

お疲れ様ですm(__)m

推理小説を結論から読み始める河童の太郎です

 

今回紹介するのはこちら

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<内容>

舞台は絶海の孤島「鴉の濡れ羽」。その館に招待された天才技師・玖渚友(くなぎさ とも)とその付添人を頼まれた、本書の語り手でもある「ぼく」。科学、絵画、料理、占術、工学、5人の「天才」が館に集まった時、<首切り殺人>の幕があける。「青色サヴァン」こと玖渚友とごく普通の少年、「戯言遣い」ぼくは天才の凶行を止めるため、この事件に挑む。

「刀シリーズ」「物語シリーズ」でお馴染みの西尾維新、デビュー作戯言シリーズ第一巻。10月にはアニメ化も決定。

 

                                       

まず率直な感想

最後の最後まで気が抜けなかった・・・

 

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犯人が判明し、事件も「一応」の解決。

それでも不透明な事実(犯人の動機、人物の行動心理)が多数あり、事件が解決を迎えても「モヤモヤ」した気持ちで本書を読み続けていました。

 

その「モヤモヤ」が解消されたのが、本当に最後の最後。事件の<不透明>な部分を明確にしてくれました。(全部が明確になった訳ではありませんが*1

「目に見えるものが全てでなはい」とはこのことだなと~

 

本書のメインは<密室トリック>よりは各登場人物の「個性」かと。

<密室トリック>は正直、「こういうことだったのか!!」「これは凄いー」ということは一切なく・・・

思わせぶりな言葉が多く、思考がこんがらがりましたが、答えは単純でした~

 

時折推理小説によっては、この人物は「何のためにでてきたのか」など最後までわけのわからない人物が一人ぐらいいたりしますが

本書では各登場人物が本当に個性的で、本書で何かしらの役割を必ず務めています。

 

本書の登場人物は館の主人、4人のメイド、5人の天才、その付添人の「ぼく」と男性、ぼくとすれ違いで到着する人類最強の請負人。合計13人。

 天才同士、天才と凡人、凡人同士との会話。それぞれの登場人物がもつ「価値観」の違いから生まれる会話は興味深かったです。

 

文章のところどころにある「伏線」で頭を抱えたり、文書がよみづらくて途中で嫌になるかもですが、是非最後の最後まで読んでみてください。

 アニメも同時に見て頂けたらなと~

 

<印象に残った言葉>

後悔するという行為には心を休ませる意味があるらしい。とりあえず後悔だけしておけば、今目の前にある問題から逃げることができる。悪いのを全部昔の自分にしてしまって、だからそれは、とりたてて自責ってわけではなくて。
後悔している間は正しい自分でいられるから。

 

                                       

 <お薦めの人>

・「物語シリーズ」などの西尾維新の作品を読んだことがある方。

推理小説に興味はあるが、読んだことのない方

 

今回はここまで('ω')ノ

感想などお待ちしております!

 

*1:+_+